札幌市農業交流事業技術交流会


  児童生徒への日常的な指導や教材などに活用するため、札幌市中央卸売市場、サッポロさとらんど、札幌市農業
 支援センターの3ヶ所を訪れました。札幌市内で栽培されている農作物や地域で取り組む地産地消活動、農業者グ
 ループが実施している食育活動について研修を行いました。

*毎日5億7千万円*
  札幌市中央卸売市場では約3000人の方々が働いており、産地から届く大量の生鮮食料品を流通させています。
 「中央」とつく卸売市場は国の許可が必要で、きびしい基準が設けられていました。現在、北海道には1つしかあ
 りません。
 私たちが見学したときは、せりが終わったあとで、農作物や水産物はほと
んどありませんでした。市場にあるものはすべて値段がつき、1日に5億7
千万円ほどの取引があります。青果のせりと水産のせりは同じように思える
が、実は違う方法で行われています。

 青果は「上(あ)げぜり」といい、オークション形式で価格がどんどん上
がっています。一方、水産は「一声(ひとこえ)ぜり」といい、せり参加者
が希望価格を札に書き、せり人のかけ声で一斉に見せ、一番高く価格をつけ
た人がせり落とせます。早くて効率の良い方法です。売買参加者や仲卸業者
によってせり落とされた品物は、売買参加者から消費者へ、また仲卸業者か
ら買出人を経て消費者へと流通されています。

*新鮮野菜料理はとってもおいしい!*
  サッポロさとらんどでは、A・Cネットワークグループ(札幌市内の女性農業者グループ)の方々から玉ねぎ・
 小松菜・ブロッコリー・かぼちゃ・きゅうり・大根のレシピを教わりました。野菜の特徴などを聞きながら、「ブ
 ロッコリーと鮭のマヨネーズ焼き」などの調理実習をし試食を行いました。どれも、食材の味を生かす生産者なら
 ではのレシピになっており、大変参考になりました。

*安全・安心な農作物を・・・*
 札幌市農業支援センターでは、安全・安心な農作物の供給を目的として、
地産地消を基本とした取組や市民を対象とした農業講座などを行っています。
 ほ場では、調理実習でも扱ったたまねぎの札幌黄が栽培されていました。
 札幌黄は、天候に左右されやすいうえに病気に弱く、形が不ぞろいである
ため、収穫の割合が悪くなります。また、選抜した母球から自家採取した種
を植えるため、非常に手間がかかるので、生産者の数が少なくなっていると
いうことです。
 他にも、学校給食で出た調理くずや食べ残しを肥料にした「フードリサイ
クル堆肥」を使った栽培試験を行っており、たまねぎ・レタス・チンゲン菜
が栽培されていました。